現代の目の病気と言えば緑内障と白内障ですね!
緑内障については以前に別記事にてまとめましたので、今回は白内障についてまとめていきたいと思います!
白内障の病態概要
白内障は水晶体が混濁することによって、視界が霞んだり、まぶしく見えるような症状が進行性で悪化する病気です。原因は「クリスタリン」というタンパク質で、これが変化することで白濁物質になると考えられています。
現在使用されている白内障治療薬はクリスタリンが白濁する過程を抑制することによって白内障の進行を遅らせるものです。そのため薬で白内障そのものを治療できるわけではありません。
白内障そのものの治療は手術だけなんだな
しかし手術も多少なりとも危険性が伴うのと、術後の負担などを考慮すると、多くの場合、まずは薬で進行を遅らせて、日常生活に支障が出てきた段階で手術を検討するのが治療の方針になると思われます。
白内障に用いられる薬は主に点眼薬であり、種類も2種類と少ないですが、解説していきます!
白内障治療点眼薬
現在使用されている白内障治療治療薬は2種類です。
①ピレノキシン(カリーユニ、カタリン)
カリーユニ(現在はピレノキシン懸濁性点眼液0.005%「参天」という名称に変更となっています)は成分が沈殿することもあるのでよく振ってから使用してください。
カタリンは開封後3週間以内に使用してください。また、一部の薬局では通常販売(零売販売)しているとのことです。どうしても眼科受診が困難な場合は近くの薬局に聞いてみると買えたりするかもしれません。その際は、必ず近いうち(遅くとも3週間後)には眼科を受診してください。
②グルタチオン(タチオン)
タチオンは使用開始前に錠剤や顆粒を溶解液に溶かして使用します。そのため安定性確保のため、保管方法が冷蔵庫などの冷暗所に保管することになります。使用期間は3~4週間ですので、使用開始した日は容器に日付を書いておくとわかりやすくなります!(どの点眼薬も日付を書いておくことをオススメします)
まとめ
2つの白内障治療薬を解説しました!
どの点眼薬にも共通することですが、1回の点眼は1滴で充分量となります。よくある勘違いで、1回の点眼で3~4滴した方が良く効くと思われるケースがありますが、1回1滴でも1回4滴でも眼に入る量は同じです!
また副作用で共通なものが角膜炎に代表される目の痛みや違和感、涙が止まらないなどの症状があります。このような症状があった場合は使用を中止して受診しましょう。