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漢方薬

気虚の代表漢方薬

元気がなくて、倦怠感があり、気が保てない感じがある、最近食欲がない、体力が落ちてきている…などの気力が不足している状態のことを「気虚」といいます。

気虚を改善することに有効な生薬は人参黄耆白朮蒼朮です。

この気虚の状態によく使われる、代表的な漢方薬が補中益気湯六君子湯です。

今回はこの2つの漢方薬について解説していきましょう!

補中益気湯

画像はツムラHP(https://www.tsumura.co.jp/)より引用

構成生薬は人参(ニンジン)、蒼朮(ソウジュツ)、黄耆(オウギ)、当帰(トウキ)、陳皮(チンピ)、大棗(タイソウ)、柴胡(サイコ)、甘草(カンゾウ)、生姜(ショウキョウ)、升麻(ショウマ)です。

構成生薬に気を補うための材料がぎっしりです。

人参は「気」のインプットを増加(外から気を入れる)力があり、黄耆は「気」のアウトプットを減少(内から出ていく気を抑える)力があるので体力をしっかり補ってくれます。

ZOO

風邪かなと思ったときに早めから服用するんだな

六君子湯

画像はツムラHP(https://www.tsumura.co.jp/)より引用

構成生薬は蒼朮(ソウジュツ)、茯苓(ブクリョウ)、人参(ニンジン)、半夏(ハンゲ)、陳皮(チンピ)、大棗(タイソウ)、生姜(ショウキョウ)、甘草(カンゾウ)

補中益気湯の使用状況よりも胃腸の調子が悪く、水分バランスがあまり良くない人に向いています。

ZOO

体力が落ちていて、おなかの調子が悪い時によく使うんだな

この六君子湯の特徴として機能性ディスペプシアへのエビデンスレベルが高く「強い推奨」であることです。

機能性ディスペプシアとは「原因となる器質的、全身性、代謝性疾患がないにもかかわらず、慢性的に心窩部痛(しんかぶつう)や胃もたれなどの腹部症状を呈する疾患」のことです。

食べれなくて気力が落ちてしまったときこそ六君子湯を使うタイミングであると言えます。